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  • 2013/03/08

シャンプーの成分について

今回の『カミンハナシ』ではシャンプーに配合される成分や界面活性剤について、ふれてみたいと思います。

一般的に『界面活性剤』と聞くと、石けんやシャンプー、衣類を洗濯する際に使用する洗剤などを連想される方も多いのではないでしょうか。
しかし、この界面活性剤。
何となくのイメージだけでの説明は難しく、調べていく程に私たちの身の回りで使用する物にも多く含まれ、製造過程でも多様に使用されている事が分かります。

例えば、身近なもので歯磨き粉や化粧品。
直接『界面活性剤』と表記される事は無くとも、食品に使用される“食品乳化剤”の働きや意味合いは概ね一緒であるといえます。その他にも新聞や雑誌の製造工程内。もちろん衣類の製造工程内にも使用されています。※原則とし、それぞれの目的に応じ使用できる界面活性剤の種類は定められています。

では、界面活性剤とはどのようなものを指すのでしょうか。
本来 混じり合わないもの(水と油のように相反する性質のもの)を馴染ませ混合させるのが界面活性剤の性質といえます。混ざることのない性質同士が混ざり合うことで新たな効能が生まれ目的を果たすのです。

シャンプーにおける界面活性剤の最大の役割は洗浄効果ですが、昨今、様々な種類の界面活性剤が用途にあわせて配合されており、『天然物』『石けん系』『脂肪酸エステル系』『アミノ酸系』『高級アルコール系』『石油系』の6つに分類することができます。シャンプーのボトルに記載されている成分表から、どのような成分が配合されているのかを知る事ができますが、よほど従事していないかぎり全てを把握する事は難しく、主に水(精製水)の次に続く界面活性剤に着目することでそのシャンプーの造りが見えてきます。
髪の負担を抑え潤いを与えるものから、頭皮のトラブルを緩和し改善に繋げるもの、中には必要以上に皮脂をとり過ぎてしまう強力な界面活性剤まで存在する事を考えると、毎日使用するシャンプーが適しているものなのかどうか、少しだけ疑問に感じるかもしれません。

次に、その他に含まれる成分として、代表的なのがシャンプー後の“きしみ”を抑え、指通りを滑らかにする為のコンディショニング剤や保湿剤、そして香料・防腐剤等です。成分表は多く含まれる順番で記載されていますので、一見すると最も下方にくるのが香料や防腐剤です。
パーセンテージだけで考えると少量であったとしても、香料は添加物である事に違いなく頭皮への刺激やアレルギーを引き起こす要因となるケースもあります。
そして、防腐剤に関しては賛否の分かれる成分の一つですが、必ずといって配合されています。それは、温度の変化が激しく、湿度の高いバスルームではシャンプーにとって悪環境となり、その中での保存に適応するためには必要な成分といえます。仮に防腐剤が入っていなければ、細菌による腐食を免れることはできず、よほど人体に悪影響を及ぼすと考えられます。なかには『防腐剤不使用』の謳いがあるシャンプーなどもありますが、『合成防腐剤不使用』が適しているのではないかと思います。

今回 取り上げたシャンプー剤の成分について
『〜が入っているから良くない』とか、逆に『自然の成分が入っているから安心』などといった一部の成分にのみ着目させられてしまうことがあります。
多数のユーザーが使用しているという安心感の中に、見当違いのままの情報だけが一人歩きをしてしまうのも現状です。

今後益々、幅広いラインナップでシャンプーは登場し、様々な情報が交錯されます。
そんな時にこそ、正しい知識をもって判断すべきと考えたいものです。