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  • 2012/10/29

頭皮の洗い方についてのハナシ

前回に引き続き、シャンプーについてお話します。
今回は、頭皮の洗い方です。

美容師の技術の中で最初の難関であるシャンプー。
頭皮の洗い方についても普段から注意点がいくつかあります。
先ず、爪を立てず指の腹で洗うこと・激しくこすったり、髪をひっぱらないように洗う・耳まわりやネープ(首すじ)の洗い残しなど、文章に表してしまうと意外と当たり前のように感じてしまうかもしれませんが、意識しないとおろそかになってしまうことばかりです。

では、オススメの頭皮の洗い方について手順を追って綴っていきます。

前回の『カミノハナシ』でお話をしたように、しっかりとシャンプー剤が泡立っている事を前提とし、最初に髪の毛の量がもっとも多いとされるネープ(首すじ)を洗います。この時に髪の毛が自然に落ちる方向(毛流)にそって指の腹を縦に細かく動かします。そうすることで髪の毛が縺れることなく洗い上げることができます。
ネープの毛は絡んでしまうと、安易にほどくことができないためネープでの横洗いは厳禁です。

そして次に耳まわりですが、ここにもポイントがあり、美容師にとってのシャンプーテストでは重点的にチェックがされる項目です。
ヘムラインと呼ばれる耳まわりは頭皮の中でもっとも規則性のない“いびつ”な髪の生え方をしています。ここでは指を閉じ、耳に直接指が当たるぐらいの感覚で洗います。実際に普段からシャンプーに慣れている美容師であったとしても、意識的に注意をはらう箇所です。

ヘムラインを洗い終われば、次に顔周りにあたるフェースラインに移ります。
最も髪の毛が細く、敏感でもあるフェースラインでは出来るだけソフトタッチを心掛けるようにしてみてください。この時も横洗いではなく、毛流に合わせた“もみ洗い”がオススメです。
ここまでを簡単におさらいすると、髪の生え際から洗い始めるということ。そして、髪の毛の量の多い箇所から洗うことがポイントとなります。

では、続いて頭頂部と洗い方です。
頭皮の割合として大部分を占めるのがこの部分です。そして鈍感な部分とされる箇所でもあり、指を大きく開き髪の毛をかき分けるように洗います。
後頭部やセンターラインといわれる頭皮の真ん中にあたる部分は特に鈍感な為、指の腹でしっかりと洗うようにします。分け目のあるスタイルをされている方も日頃から頭皮が露出しやすく、頭皮のコンディションが優れない場合を除き、特に入念に洗うことを心掛けてみて下さい。これで生え際と頭頂部が洗えました。後はオーバーラップをするように頭皮全体を髪の生え方を意識し洗い上げます。

シャンプーにかける時間の目安こそ、髪の長さや量によって様々なので割愛しましたが、頭皮の面積と指の腹の面積の比率を比べてみて下さい。

頭皮は指の腹に比べると大きく感じられるのではないでしょうか?
実は、この比率の違いに気づくことができるとシャンプーは自ずと上達できると言われています。

さて、次の『カミノハナシ』では、シャンプーに含まれる成分や界面活性剤についてお話しします。