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  • 2012/08/24

女性にみられる頭皮トラブルについてのハナシ

前回に引き続き、頭皮トラブルについて。

今回は女性特有の”抜け毛”がある事からお話したいと思います。

【びまん性脱毛症】女性男性型脱毛症(FAGA)
そもそも“びまん性脱毛症”とは、男性脱毛症(AGA)のような局部的な脱毛ではなく、女性の髪の毛が全体に薄くなってしまう症状を指します。
原因としては、“冷え性”や過度のダイエット、経口避妊薬の使用等も懸念されます。

まず、多くの女性を悩ます冷え性についてですが、身体に及ぼす悪影響ばかりでなく頭皮の血行不良にもつながります。血行が悪くなれば毛根へ届くはずだった栄養素は途絶えてしまい、その結果抜けやすい髪が形成されてしまいます。食生活の改善や適度な運動をおこなう事で身体におこる冷え性の改善が頭皮への改善にもつながります。そして、女性だけにいえる事ではありませんが、無理なダイエットも抜け毛の原因になりかねません。体内の栄養分とは、優先的に生命に関わる順番で送り込まれています。その為、毛根への栄養は他の部位よりも後回しになり、過度なダイエットによる栄養不良が抜け毛を引き起こします。偏食もこれと同様です。

次に、女性ホルモン剤として使用される経口避妊薬。
使用中よりも使用を中止した後、女性ホルモンの急激な変化により“びまん性脱毛症”を引き起こす可能性があります。冷え性やダイエットと違い、直接ホルモンが誘因する為、事前に医師への相談をお奨めします。

では、最後に産後の抜け毛(産後脱毛症)について。
産後2〜3ヶ月の間は髪が抜けやすくなるといわれています。
女性は妊娠中にエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンが通常よりも多く分泌される傾向にあり、このエストロゲンには通常の毛髪の寿命を伸ばす作用があるようです。本来のヘアーサイクルで抜けてしまう時期には髪が抜けず、産後のエストロゲンの減少に伴いそれまで抜けなかった髪が一気に抜けてしまいます。突発的に髪が抜けたように勘違いなさる方も少なくありません。
産後脱毛症については出産後、およそ半年程で自然と出産前の状態にもどることが多く、特別な治療は必要ありません。


【その他の頭皮トラブルや生活習慣における予防】
〈偏った食生活〉
髪のほとんどがケラチンとタンパク質から成ることは以前にお話しましたが、タンパク質はアミノ酸により形成されています。
その中には必須アミノ酸※ といわれる体内では形成されない9種類のアミノ酸が存在します。
必須アミノ酸は9種類全てを摂取する事で有効活用されるため、バランスのとれた食事・保護食品などを用い積極的に補給する事が望ましいといえます。
※ 必須アミノ酸:トリプトファン・リシン・メチオニン・フェニルアラニン・トレオニン・バリン・ロイシン・イソロイシン・ヒスチジン

〈適切な睡眠〉
髪の毛だけでなく健康・美容においても共通する事項ですが、睡眠不足がたたると人間の身体はうまく機能しなくなります。
毛母細胞が最も活性化されるといわれる午後10時〜午前2時の4時間にどれだけ良質な眠りにつけるのかが大きなポイントになります。

〈ストレスとの関係性〉
日々のストレスが自律神経の乱れを誘発し、交感神経と副交感神経のバランスが保てなくなり血行不良の元となります。
活性化されない毛細胞からは健康な髪の毛が生えにくく、抜けやすい髪になります。

上記に明記した事項だけでなく過度な飲酒やタバコは更に抜け毛の原因となります。

ただ、一言に“ストレスをため過ぎない”とか“睡眠時間を意識して”と綴りましたが、安易に改善できる事ばかりではないのだとも感じます。日頃の体調管理こそが頭皮のトラブルを未然に防ぐ良策である事を忘れずにありたいものです。