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  • 2012/06/03

髪の“くせ”についてのハナシ

第一回目の『カミノハナシ』は髪の毛の “くせ” について。

雨の降る前になると徐々に髪が扱いづらくなったり、髪が一定の長さになると“くせ”がでてしまう。そんな経験がある方は多いのではないでしょうか。

もともと髪の太さや固さに違いがあるように“くせ”にも個人差があります。
直毛と比較をした場合、髪の毛の断面において直毛が円なのに対し、くせ毛はやや楕円~楕円をしていることが多く、毛根と髪の側面の形状の違いによって“くせ”の強弱や質感が異なります。ただ、日本人は直毛が多いという認識は既に過去の話で、現在は半数以上もしくは7割近くの方がなんらかのくせを髪にもっていると考えられています。
では、くせの種類にはどれぐらいあるのでしょう。
大きく分類すると、波状毛・捻転毛・連球毛(連珠毛と言う場合もあります)・縮毛の4種類に分けられ、それぞれの特徴は以下の通りです。

・波状毛[はじょうもう]
髪が波打つように見えるのが最大の特徴で、くせの強さには個人差があります。湿度の変化や髪が一定の長さに伸びることで”くせ”がでることも多く、(髪が濡れると”うねり”が出てしまうという髪も波状毛に分類されます)湿度による影響を受けやすいもののダメージレスな薬剤での髪質改善や、くせ毛対応のシャンプー等で纏まりを改善できる範囲の“くせ”でもあります。くせの割合の中では最も多いにもかかわらず、認識されていない方が多く見受けられるのも特徴的といえます。

・捻転毛[ねんてんもう] 
髪の毛一本一本の太さに違いがあり捻れている形状をしています。くせ毛とされる全体の割合の中では最も少なく、波状毛と近い特徴を持ちながらも髪の毛一本一本の固さや太さに違いがある為、ストレートパーマや縮毛矯正後に均一感が得られないという懸念点もあります。ヘアスタイルによっては髪の長さと重さで捻れが落ちつくケースもあり、スタイルによって“くせ”の纏まりに違いがでます。

・連球毛[れんきゅうもう] 
一本の髪の毛の中に太い部分・細い部分があり不均一なのが特徴で、表面を指でなぞると凹凸が感じられます。他の“くせ”が遺伝を含めた先天性だと考えられていますが、連球毛は急激なダイエットや偏食・過度のストレスなどの生活習慣が要因とされることが多く、髪の毛が切れてしまいやすい状態にあるため、過度のストレートパーマ・縮毛矯正は避けるべきと考えています。髪の毛に対してもバランスのとれた栄養補給を中心としたサポートが必要です。

・縮毛[しゅくもう] 
髪の毛の断面が楕円で捻れの度合いが強く螺旋状になっている毛や角ばった髪も含まれているのが特徴。もともと紫外線から頭皮を守る目的と通気性の確保の為に発達したとも考えられています。髪にボリューム感が出やすくスタイルの制限が多少は出てしまうものの、以前と比べて縮毛矯正の薬剤の進化に伴いヘアースタイルの幅が拡がってきています。

髪の“くせ”とは、それぞれの特性通りにでるとは限らず個人によっては複数の“くせ”を持ち合せるケースもあり、ホルモンバランスの変化や食生活の偏りが大きな影響を与えてしまいます。身体に対して良い働きを促すことが、髪の毛に対しても同様だと言えるのではないでしょうか。


では、今回はここまで。
次の『カミノハナシ』では、髪の毛の構造についてお話したいと思います。