月別アーカイブ: 2016年11月

〜年末年始の営業・定休日の変更に伴うお知らせ〜

2017年1月より、金曜の定休日から木曜日へと変更し、三週目の木・金曜日を連休とさせていただきます。なお、12月・来年1月の定休日につきましては変動を伴うため下記をご参照ください。

【12月定休日】2日(金)・9日(金)・16(金)
【冬季休暇】31日(土)・1日(日)・2日(月)・3日(火)
【2017年1月】12日(木)・19日(木)・20日(金)・26日(木)

どうぞ、宜しくお願い致します。

✂︎ Ep-142

背中まである髪を31cm切ってくださいとのご要望。以前からそういった活動こそ存在したが、“ヘアドネーション”の呼び名はまだまだ浸透していない頃の話。パーマやカラーなどの施術がなく、過度な毛量調整がなされていないことが望ましともなれば該当者は多くはない。それでも「誰かのためになるなら、自分の髪も使って欲しい」と話すゲストは潔く、表情は清々しく映った。髪の長さを測り終えるとお互いが確認をし合うように息を飲んだ。仕上がりは男性顔負けのショートスタイルで、とても似合っていた事を覚えている。あれから5年ほどが経った。順調に伸びた髪は二度目のヘアドネーションを迎えようとしている。

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🍃

今のところ幸いにも手荒れの経験が少ない。アシスタント時代は「お前はシャンプーをサボっているのか?」とからかわれたぐらい。美容師にとっての手荒れは致命傷で、悪化してしまえば手から腕へ、最後は首周りにまで至るケースもある。過去にドクターストップをかけられてしまう美容師を何人も見送った。そういう美容師に限って、志が高く、ゲストやスタッフから好かれるタイプが多かったりするから居たたまれない。話を変えて、ここ最近の冷え込みで、早くも最強重装備の準備に取り掛かった。コタツを出すタイミングと同時期に革の保湿を行う。手荒れも革材のケアも保湿が欠かせない。これ以上着込む事は出来ないし、後は着々と皮下脂肪を蓄える事となりそう。

“ま“

「たまにはありえないぐらい毒づいたブログを書いてみるとか?」そんな提案をくださったのは、”ひまつぶしにどうぞ”を始める以前から相談に乗っていただいているゲストの一人。互いに“ああでもこうでもない”と話を膨らませては、一方的なブログへの話題にもお付き合いいただいている。『ああ…。そういえば話したことなかったですよね。“ひまつぶしにどうぞ”の“ま”をそっと押してみてください。毒づいた裏ブログの入り口を用意してますから」我ながら適当な返しが出てきたものだと思っていると「え?本当に裏のブログあったんですね?…そっか。だからか…」間髪入れずにゲスト。一転して深刻な雰囲気の様子。まるで演出とは気づけず『え?どういうことですか??』と、自意識過剰にも程があるぐらいに聞き返してしまった。いやはや。参りました。適当な事を言うものじゃないですね。それはそうと、毒づいた裏ブログの件ですが、本当は“ま”じゃなくて“ぶ”の部分なんです。強めに3回押すのがコツですょ。

🎁

「幼い頃に読んでもらった絵本には、トナカイがソリーを引くと“シャンシャン”という鈴の音が鳴り響いたと描かれていて。それで、私には“シャンシャン”の音が聞こえないって訴えたら『もっと昔はね、夜空に星がたくさんあったんだよ。街も今ほど賑やかじゃなかった。もっと静かな所へ行けば聞こえるんじゃないかな』だって。それを聞いて気が済んだのか、随分と長い間サンタの存在を信じてたよ。大人になって振り返ると、そうやって思わせてもらえた事が何よりもプレゼントだったんだなって」そんな話をうかがうと、気分がほっこりとした。クリスマスを前にするとサロンでもお子さん連れのゲストへサンタクロースをどう思っているのか?と小声で尋ねたりもする。「そろそろバレそう」とか「必死で手紙を書いてる」とか。鈴の音の“シャンシャン”は、もしかすると大人同士の“ヒソヒソ”なのかもしれないなと思えた。そんな、この頃。

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佐賀県産のレモンをいただいた。斜め向かいにある古本と雑貨を扱うcolomboの店主から「良いものあげるよ」と。貰えるものは何でも頂きます!の精神でclosedの札を下げたばかりの店内へお邪魔すると、箱いっぱいのレモン。佐賀県のご実家からだそう。そういえば去年もいただいたな..と思い返しながら袋に詰めてもらったレモンを手にした。店へ戻ると作り方を教わったレモネードを。果肉を絞り、湯に砂糖。Simple is best。果汁たっぷりのレモネードの出来上がり。colomboさん、ごちそうさまでした。

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🌿

定期的な生け込みは、どことなく散髪後のスッキリ感に似ている。素早い手つきで形取られ、仕上がりを眺めていると背筋が伸びる気がした。今回は赤と緑のコントラストが効いた“ハシバミ”。

✂︎ Ep-141

「形に残ろうが、残るまいが、要するに作り続けられるかってとこだよね。大事なのは。大抵の事柄は途中で飽きてしまったり、自分には向いてないと匙を投げたりするよね。自分もそうだった。いつだったか“創人は口を噤め”的なことを言われたんだよ。最初はカチンときたよ。その後も歯向かうようにベラベラ喋ってたし。でさ、何年か経ってみるとその時に言われた事の意味合いがわかってきてね。それからというもの、ひたすら手だけを動かしたよ。物体は口から生まれないからね」そう話すゲストの手は繊細でとても大きく見えた。

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規則正しく並ぶイチョウの木へ光が灯される。今夜から御堂筋のライトアップが始まった。日中に開催された御堂筋パレードも賑やかで「そろそろ恒例の時期ですね」と話題が出た矢先だった。屋上から色づく街道を眺めていると、年末へのカウントダウンが聞こえてくるようだった。

仕事中にドンッと肩を押されたような衝撃とゆらゆら続く横揺れ。午前11時48分頃の和歌山を震源とする地震。三重県へ至って揺れている事が解ると場所が場所なだけに心拍数は上がった。大きな地震の前ほど妙に暖かかったり、その逆だったりで天候にも歪みが生じると耳にした。確かに日中の生温い気温は心地良いものではなかった。杞憂に終わると良いが、用心もしたいところ。

💪😬

左肩から指先に至るまで感じていた痺れが治ってきている。2か月ほど前から一定の動作を行うことで左腕に痺れが出ていた。幸いにも仕事への影響はなく、どちらかというとバイクに乗る・座り仕事の際に指先までジンワリ。敢え無くバイク通勤を断念しようかとも考えた。「じゃあ、レントゲンから撮ろうか」『はい、お願いします』そんなやり取りを交わすのはカットを担当させてもらっている整形外科の医師。まさか患者側でお会いすることになるとは思っておらず、実際に目の前に座る医師のヘアースタイルばかり気になる自分がいた。もちろんヘアースタイルも似合っていたし、医師としての姿も格好良かった。余談はさておき、医師からの「大丈夫。心配いらないですよ」という言葉でとても気分が楽になったようで、日に日に改善している気がする。幼少期から熱を出しては病院へかかると帰りまでにはケロっとしているタイプだった。今もさほど変わっていないらしい。安上がり体質は健在です。

✂︎ Ep-140

夜勤明けだというゲスト。日が昇ってからの終業にて、その足でご来店くださった。カットの最中に医療現場でのお話や見解についてうかがうと、その内容からも緊張感が漂う。しばらくするとゲストの口が止まる。そのまま見ないふりをし、できるだけ音を立てずにカットを済ませた。見送りの際にエレベーターへ案内し、一礼をするとゲストから「お大事に」のお声掛け。きっと、咄嗟に出てしまった夜勤明けの名残だろうか。一瞬その言葉に戸惑ったが、ゲストも同様だったらしい。互いに目を丸くした後に口元を緩めながらの一礼。

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美容室のメニューの中にある“シャンプー”という項目。最近でこそあまり気づかれない存在となってしまった。シャンプーができない背景のある方、例えば腕をケガをされてしまったとか目の術後など。そういった理由でのご来店はあるとして、以前のようにシャンプー・ブローだけのご要望で来店されるゲストはとても少なくなっている。週に2〜3回、美容室で洗髪され隣の席に座る馴染みの顔ぶれと談話。そんな光景が当たり前だった時代はゲストの名前を記載したマイシャンプーボトルがあったり、シャンプーの合否をゲストにお願いした事もあった。先日、そんな話題から「眠い時のドライヤーって大変だから仕事帰りに寄れたら嬉しいかも」と。シャンプーチケットもあると良いかもとゲストからのご提案。そのアイデア、いただきました。

☕︎

「ひまつぶしにどうぞ」を始める前のシミュレーションでは、開店準備の合間にコーヒーを啜りながらブログを作成する。なんて妄想で、サブタイトルの“一杯のコーヒーと片手間ブログ”。ご覧くださる方へも同様で、コーヒータイムにでもという意味合いだった。じゃあ、蓋を開けてみるとアップロードは最終ゲストを見送った後がほとんどで“ビールのつまみ”や“おやすみがてらに”とか、そんなサブタイトルが相応しかったかもしれない。当初の妄想には反しているけど、洗濯機の回る音を聞きながら一日を振り返る終業記録も悪くないなと思う、そんなこの頃。

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シャンプー台から外へ目を向けると、斜め向かいの神社には赤く染まり始めた枝が見えた。春なら桜、この季節は紅葉を楽しめる。日差しが入る窓際は清々しく、風も心地よい。シャンプーが終わったゲストの方達と景色を眺める。朝一でご来店のゲストは色付く山間に散策へ。久しぶりの帰省で立ち寄ってくださったゲスト、はたまたこれから引越しのご予定があるゲストとの会話、ヘアースタイルのチェンジにかける意気込みなどなど。陽気な天候のおかげもあり自然と会話が弾んだ。一日の仕事を終えると、履きなれたはずのブーツに重みを感じた。が、とても充足感に満ちた日曜日…。あ、『レンタル救世主』の日ですね?急いで身支度しないと。

(๑•̀ㅂ•́)و タスケテ− レンタルキュウセイシュ−

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発注をしていた銀材が届いた。心斎橋にあった馴染みの店はいつしかインターネット上でのオンラインショップへと変わってしまった。銀細工を始めた頃は店員にあれこれ相談を持ちかけ、アドバイスをいただいたりもした。素人ながらに出来上がったものを見せに行くと「なかなか上達しましたね」と。その都度、嬉しくなって新しい道具を買っては使いこなせるようになるまで失敗を繰り返す。郵送で届いた袋を開け、中からボタン電池のような銀材を取り出すとその頃の事を思い出した。以前に出会った美容師が「髪は常に伸びてます。切った側から。だからヘアースタイルに完成はないのではないか?」と言うので、面白い発想だと思った反面、それを言い出すと元も子もないぞとも思った。たまに銀材を溶かし、自分なりの完成を探りたくなるのは“切った側から伸びる髪”と対峙してるからかもしれないのだけど、未完成の完成が完成という捉え方が今はしっくりくるのです。

✂︎ Ep-139

「本当は大阪マラソン当日にカットの予約を予定してて。でも、当日になってどうなるかわからなくて」“うんうん”と頷き、当日に敷かれる交通規制の話だと察しをつけた。ところが、トレーニング無しのぶっつけ本番でフルマラソンへ挑んだという流れ。しかも、30kmまで力走されたというから更に驚いた。「“月化粧”まであと少しだった。それに、その日のゴールは髪を切ってもらう事だった」と。少し残念そうにされるも、次こそは35km地点でランナー達が貰えるという大阪名物を狙いますよと笑っていらした。もしも出走が叶うなら。来年は店内入口へゴールテープを貼り、応援旗とスポーツ飲料の用意をしておきます。

☕︎

『いやぁ、今日は一段と寒いね』

「ほんとに…。これからもっと冷え込むらしいですよ」

『ところで、年末は忙しいの?』

「例えば、とっさの撮影に付き合わされるとか?」

『それ言っちゃうんだね』

「それより、安藤さんの番ですよ。ササッと引いちゃってください」

『ちょ、待っ…。wait wait!!』

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🍷

昨晩、恩師から連絡があった。これでもかというぐらい正した姿勢で電話へ出る。 THE 条件反射。酒場が恩師との始まりだった。今でも年に数回お酒の場へ一緒させてもらっている。「前と比べて酒の量が減った」と口にされるが、決してそんなことは無いと横の席で思っている。今回も年忘れと題したお誘いで、間に合うかわからないなりに残された11月は“肝臓の強化月間”へとシフトチェンジすることにした。

✂︎ Ep-138

カットの途中で何となく背中への視線を感じ、鏡越しに後方へ目をやると入り口に小さな姿が写っている。振り返ると担当しているゲストのお子さん。辺りに親御さんの姿はなく一人でポツンと立っていた。施術中のゲストへ断りを入れ「〜ちゃん、どうした?」と、その子の元へ。少しだけ神妙な面持ちで手の中に収まるハイチュウ。親御さん曰く「あの日はね、近くへ買い物に来てて。そしたら娘がおやつの差し入れするって言い出して。お仕事の邪魔にならないように渡せたら直ぐに戻ってくるよう伝えておいたのだけど。突然驚かせたね。」あの時の表情に合点がつく。自分が気付くまで声を掛けないで待っていてくれていた事を改めて知った。

小さな手から受け取った忘れられないエピソード。

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ارتفع عيد الميلاد

「ひまつぶしにどうぞ」を綴っていく中で自筆でなくて良かった。と、つくづく思う。誤変換や脱字などのケアレスミスを除けば、字がアレですね…みたいな事はひとまず回避できる。“字を綺麗に書けない人は脳からの伝達が早すぎて指が追いつかないから”というなんとも素晴らしい見解があると知った時はこれは盾になるぞと思った。実際にその見解が正しいのかどうか。眉唾ものかもしれないし、字が綺麗なのに越したことはない。それはそうと、解読不能の付箋が出てきた。数週間前に書いただろう自分の文字が読めなくて捨てて良いのか分からない。クリスマスローズが何たらみたいなことを書いているようだが、脳からの伝達が随分と早かったらしい。そして、ここ最近クリスマスローズについて話をした覚えもない。どうなっているのか。

🎪

「あなたはピエロになれますか?」とある美容室にて面接官からの質問。20代前半の今よりもずっとトゲトゲとした年頃で、おどけて見せる事に対して気恥ずかしさや少なからず反発心を抱いていた。“ゲストに喜んでもらう為の道化師ではなく、ゲストを喜ばす事の出来る美容師になりたいんだ”そんなふうに思い、口を尖らせながら帰った青い記憶がある。つい先日の事、ゲストと「一定の年齢に達すると、自分にどんな背景があろうと明朗に振る舞うのが作法だよね」という話になり首をブンブンと縦に振った。その後に「環境は違ってもみんな必死だよね。」とも。ピエロのメイクには大衆を喜ばす為におどけて見せた裏側の心理が描かれている。心を痛めてまでおどけるつもりは無いけれど、涙マークの付いていないピエロに扮する事は大歓迎だったりもする。そんな事を思ったこの頃。

🇯🇵

想いを寄せた女の子と一緒にスイミングスクールへ通いたくて『バタフライ泳げるようになりたい』などと適当な事を言い、実際に通い始めてみると彼女が“トップガン”と呼ばれた特進クラスのエースだったと知り高嶺の花と気付いた小学生の頃の話や、思春期真っ盛りの中学生時分に家族旅行と題し、初めての東京ディズニーランドにてひょんな兄弟喧嘩から「せっかく連れてきてやったのに」と、家族喧嘩へまで飛び火し、エレクトリックなんとかっていうキラキラのパレードを涙浮かべて一人で観た時の話や、正月早々に家族が乗っていた車を借り友人と山へクロスカントリーをしに行き、畦道で横転させ廃車になり土下座して謝った時の話など。1日を通して文化的な話ができたつもりでいますが、今日の過ごし方ってこんな感じで大体合ってますよね?

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3年ほど前から革小物や銀細工作りを楽しんでいる。わからないなりの自己流で。小物の完成に至るまでに何度も作り直し、ああでもないこうでもないってなった末にコツを掴む感覚がたまらない。現在は“作りたい” or “こんなの作って”のご依頼がない限りハンマーを打つことも、革を縫い合わせることもしない。でも、それぐらいがちょうど良かったりもする。長く続けるための距離感・大事。そんなこんなで、始めたばかりの頃にご依頼をいただいたキーホルダー。4WDに乗り換える記念にとの事だった。もうすぐ車検なのだそう。「キーホルダーも現役だよ」と添えてくださった。とても嬉しい。

✂︎ Ep-137

『今回はどんな小説ですか?』毎回読んでる本の話を聞くのが楽しみだった。「今回のも面白くてね。片時も目が離せない長編ミステリー。この作家さんは実際にありそうな想定の中に少しだけ非現実的な描写をサラっと入れるセンスが見もので…」自分の知らない世界をとてもわかりやすく、そしてその作品の魅力についても。実際に何冊かお借りした事が切っ掛けで本を読む楽しさを教わった。大きなチャンスに恵まれたゲストは「ひと頑張りしてきます!」と言い残し立った。教わった作家の新刊が出る度にその時の笑顔を思い出し、今回の作品についてはどんなコメントをされるのだろうと馳せてしまう。