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鋏の開閉に違和感を感じ、仕事の合間にメンテナンス。定期的な研磨以外は自ら調整するものだと教わってきた。鋏の要であるネジを緩める。マイナスドライバーで緩むタイプもあれば、専用の工具を使用するものもある。慣れた作業だからこそ慎重に。仕事中に床へ鋏を落としてしまったことがあるが、背筋の凍る“特有の乾いた音”がする。頭が真っ白になる瞬間で、同時に床へ倒れ込みたくもなる。

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最も使用頻度の高い鋏。一般的な鋏と比べ、笹のような刃をしていることから“笹刃“とも呼ばれる。本来は“ベースカット”と呼ばれる際の濡れた髪に使用することは少ない。ドライカットに適した構造となるが、髪の毛の切り口が柔らかく仕上がるのと、最も手に馴染む事から長年愛用している。開閉時の違和感通り、動刃と静刃の間に切った後の髪が挟まっていた。柔軟性があり油分を拭き取る際に使用される鹿革(セーム革)で汚れを除去する。

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同様にセニング(すきバサミ)も。上の笹刃と比べ、片側の刃が“櫛状”になっている。この櫛の割合や形状によって髪の毛の“すき加減”に変化がでる。髪質を吟味のうえ、毛の密集しやすい箇所へは使用。仕上がりのヘアースタイルにセニングが適していないと判断した場合、出番はやってこない。

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カッティングコームは赤がカッコ良い。と、勝手に思い込んでいる。鋏と同様、なくてはならない仕事道具。買い替えこそしているものの、お気に入りメーカーで通算20年選手。髪の毛との摩擦に強い素材が使用され、長く使っても形状に変化が見られない。というのも、美容師が髪を梳かす最速はおよそ新幹線ぐらいらしく、通常のプラスチック製のコームは溝が摩擦で鋭利な形へと溶けていってしまうらしい。新幹線のくだりについて真偽はわからないけど、溝が変形したコームは実際に目にした事がある。一番右のコームは刈り上げ用。髪を下から抄くい上げ、櫛の間から出た髪を際立たせる為に反対色の黄色が好ましい。

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鋏の素材や形状と構造、カットのテクニックとか、あれもこれも綴ってしまいたい衝動を抑え、本日はこれにて。